2021年04月11日

字体変遷字典 【广】店府庖度庫座庭

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【度】説文には「又」に、五経文字では「廿」に、康煕字典には「广」に分類されている。

【座】漱石は「座」と「坐」を混用しており、使い分けの法則性は無いようだ。太宰は「坐って」「歌舞伎座」「銀座」のように使い分けている。
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2021年03月15日

字体変遷字典 【广】庄序床庇庚底

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【庄】「庄」と「荘」は現在の日本では別字として使われているが、現代中国では「荘」も「庄」の区別はなく、どちらも「庄」と書く。『明治の漢字』の「荘」の項に「許容字」として「庄」があり、『陸軍幼年学校用字便覧』には「荘」と「庄」を「實ハ別字」とあるので、日本でも明治から昭和のはじめの頃は通用していたのだろう。

【床】「牀」は異体字。干禄字書では「牀」を〈正〉、「床」を〈俗〉としている。『明治の漢字』では「牀」を標準、「床」を許容字としている。『陸軍幼年学校用字便覧』では「牀」と「床」を同字としている。「牀」も「床」も咎なし点が付くことがある。
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2021年03月04日

字体変遷字典 【幺】幻幼幽幾【广】広庁

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【広】「廣」の略字で、明治時代にはすでに使われていたようだ。「黄」がなぜ「ム」に略されるのか理由がわからない。

【庁】「庁」「廰」は「廳」の略字。江戸期には「厂」で書かれることもあった。現代中国も「厂」の字。
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2021年02月19日

字体変遷字典 【干】干平年幸幹


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【干】上代から江戸期は縦線をハネて「于」の字体に書くことがある。また、平安の元暦萬葉では1画目を右から書き「千」の字体になることがある。

【平】2つの点を「ソ」の形と「ハ」の形にするものの2種類がある。

【年】異体字に「秊」があり、「秊」が説文解字に合致する字体。干禄字書も「秊」を〈正〉とする。どの線を長くするかは字体を考える上で大切な問題だが、「年」では、@上から2番目の横線を長くする、A上から3番目の横線を長くする、B縦線を長くするのB種類の字体がある。隷書ではAとBだけで@は見当たらない。行書や楷書では@とAだけで、Bが見当たらない。

【幸】中国でも日本でも横線が1本多い字体が散見される。

【幹】「幹」は説文に不録だが「榦」は掲載されている。「幹」と「榦」は異体字とされるが、大徐は別字と考えているようだ。「幹」は現代中国の簡体字では「干」と表記するが、「干」と「幹」の使い分けに困らないのだろうか。
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2021年02月13日

字体変遷字典 【巾】常帳幅帽幌幕幡幣

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「巾」が偏になると「忄」と間違えて書かれることが多い。
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2021年01月12日

字体変遷字典:【巾】帝帰師席帯

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【帰】隷書で「止」が右に伸びているもの(にょう)と伸びていないものがある。孔子廟堂碑は説文解字の籀文の字体を書いている。

【師】漢代に旁を「帀」ではなく「市」としているものがある。また曹全碑では偏が「阝」になっている。
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2020年12月07日

字体変遷字典 【巾】市布帆希帖帥

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【市】干禄字書では正字は「市」ではなく「巿」で「市」を「俗」としている。

【帆】説文では「馬+風」の字体。この字体を空海が聾瞽指歸に書いている。空海は説文解字を見ていたのだろうか。
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2020年09月03日

字体変遷字典 【己】巴巻巷巽【巾】巾


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【己・巳・已】「己・巳・已」はまったく異なる字種だが手書きにすると混同する。冒険家の植村直己さんやグラフィックデザイナーの浅葉克己さんなど「己」を「ミ」と読む人もいる。「已」は「イ」という音を持ち「㠯・以」と関係がある字らしい。「㠯」と「以」は異体字であり、農具の鍬の一種の象形らしい。筆者は「㠯・以・已」を次のように推測する。「㠯」は鍬の歯を下向きにして正面から見た形。「以」は鍬を歯を左にして横から見た形で、右の「人」の部分は人ではなく鍬の柄ではないだろうか。「已」は鍬の歯を上にして正面から見た形で作業の終わりを意味し、そのために「すでに・のみ・やむ」という意味をもつと考える。漱石は「已」を「已を得ん」という使い方をしている。

【巻】説文解字、五経文字、康煕字典共に「卩」に分類されている。「弓」に点を打ったような異体字は来歴不明。

【巷】2004年のJISの例示字体変更前は「巷」でした。

【巽】説文に4つの字体が掲載されており、そのうち3つは「巽也」とあるが。1つだけ「具也」とされている。段注によれば「具」が本義であり「巽」は仮借としている。弘道軒の四号と三号の字体が異なる。
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