2015年07月04日

字体変遷字典「嗅嘉嘆噂噛器」


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【嗅】五経文字では「齅」の異体字の扱いになっていて、「齅」を説文、「嗅」を経典の字体としている。漱石は点あり、なし両方の字体を書いている。

【嘉】漢の隷書の時代にはまだどこを伸ばすか一定していない。唐代には横線を伸ばすことに決まったようだ。江戸版本では「士または土+加」の使用例が最も多い。

【嘆】干禄字書では「嘆」を〈俗〉、「歎」を〈正〉とする。九経字様では「嘆」も載っている。陸軍幼年学校用字便覧では「歎」を正字、「嘆」を通用字としている。現代中国では「嘆・嘆」と「歎・歎」は1つに統合されている。

【噂】JIS2004で「噂」から「噂」に例示字体が変更された。また2004年に人名用漢字に追加された。

【器】大きく分けて中央が「犬」「大」「土」「工」「ユ」と5つの字体がある。「大」では意味が通じないという意見もあろうが、犬の象形が「大」となることもある。「大」が水平に開脚すれば「土」になり、「土」の縦線が上に出なければ「工」になり、「工」を早書きすれば「ユ」になる。「土」「工」は漢代にはすでに使われている。もしかしたら生け贄の「犬」の代わりに、呪具の「工」を使う字体があったのかもしれない。

小駒さんのご指摘を生かして下記のように修正しました。
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posted by トナン at 18:47| Comment(6) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする