
【弁】「辨/辧」「辯」「瓣」を統合した字。本来は「辨明/辧明」「辯護」「安全瓣」のように使い分ける。「弁」は冠の名。「辨/辧」は識別する、区別すること。「辯」は論争すること。「瓣」は瓜の中の実。漱石は「勘弁」「辨解」「辨當」、「辯ずる」「辯舌」「辯論」「能辯」「辯護」「能辯」「辯解」と使い分けている。「辨解」と「辯解」を使っているのはどちらかが誤用か。太宰治が『人間失格』を書いたのは当用漢字表で「辨・瓣・辯」が「弁」に統合された2年後だが、手書き原稿に「能辯家」と書いている。
【弄】2010年に常用漢字に追加された字。
【弊】篆書では「獘」を用いる。