2009年06月07日

『漢字整理案』「許容体案」8頁 文部省普通学務局 大正8年7月

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「於」の偏を「てへん」にするのには反対。片仮名の「オ」が「於」からできたことからもわかるように「方へん」は通用体では「オ」の形になる。「てへん」のようになるのは「オ」の形が略されたもので「てへん」ではない。
「昼」は「晝」の草体からできた略字。
さすがに「書」を「晝」と同様に略すことはなかった。
「朋」の略字は不採用。
「案」の許容体案は採用した方がよかったと思う。ただし「木」の最終画は払わない。
「条」は「條」の略字で古くから書かれており、空海も書いている。ただし許容体案では右ハライが2カ所あるが、このような書き方はない。
「森」の許容体案は同じ部品が3つあるときの書き方で、「澁(渋)」には採用されている。
「樅」の許容体案は通用体。現在の「従」は正字体と通用体の折衷案だが用例はある。
この記事へのコメント
「於」を手偏にするのは四聲篇海、字彙の時代には字として確立してますね。
Posted by YoshiCiv at 2015年05月04日 00:45
「方」偏と「手」偏は草書では同じ形ですね。行書では「方」を「オ」のように書きますからこちらも「手」偏と混同されやすいですね。
Posted by ( ´_ゝ`) 大熊肇 at 2015年05月04日 02:07
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