2010年03月05日
教育漢字についての私見(5)
「保」の旁は「口」+「木」ではなく「子」に点がついたものだから,学校で教えている字が誤字である。「保」は片仮名「ホ」の元になった漢字だから,「木」ではおかしい。
教育漢字の字体は変更するべきだと思う。
図には示していないが,戦前の文部省活字の「保」の字体は伝統的な楷書と同じ字体だった。
右ハライの部分は止めても払ってもどちらでも良い。
ただし,右ハライは1字に1箇所までというのが書き文字の伝統なので「炎」のように右ハライになる箇所が2つある字は,上を止めて下をはらう。両方とも止めても良いが,両方をはらうのはまずい。教科書体のような「炎」は書き文字の伝統にはない。教育漢字の字体を変更するべきだと思う。伝統的な楷書と弘道軒清朝体の字体が同じなので,弘道軒清朝体を用いて表示した。
「角」は伝統的な楷書では真ん中の縦線は下に突き抜ける。
以前,仕事で名刺を依頼された中に苗字に,真ん中の縦線を下に突き抜けた「角」を指示されたが,あれは手書きの字体が戸籍になったものだろう。明朝体やゴシック体では,手書きの字体を使う必要はない。
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