2010年09月19日
[学参フォント]文字の骨格によって文字の骨組みは変わる
明朝体の「口」は右下の隅の縦線が横線の下に突き出しているが、学参フォントの「口」は突き出していない。これは教科書体の形に倣っているから。
上の図は拙著『文字の組み方』の105頁に掲載したもの。
教科書体の「口」の右下の隅の縦線が横線の下に突き出していないのは、@の運筆によるからである。しかしこのような運筆になるのは右上の角が鋭角に折れるから。
楷書には右上の角が鋭角でないものもあり、そのような字はAのような運筆なるから、右下の隅の縦線が横線の下に突き出す。
明朝体が楷書の字体に従う必要はないが、もし明朝体の骨格を手書きすればAの運筆になるはず。
文字の骨格によって文字の運筆が変わり、文字の運筆が変わることによって文字の骨組みは変わる。
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