2010年11月08日

「鬱」の字体について

「鬱」が新常用漢字に入るそうです。
この字、読むには読めるのですが、どう書いたら良いのでしょう。
9種類の千字文から「鬱」を抽出してみました。

101108utsu.png
※一番上の左の図版に誤字発見
誤 随
正 隋
(元さんのご指摘によります。2010/11/25)

「鬱」はこんな風に書かれてきました。
井上千圃は文部省活字の版下を書いた人なのですが、活字と同じ字体は書いていませんね。
※文部省活字には「鬱」がありません。

101028utsu.jpg

蘇軾は「鬱」の「※」の部分に「米」を書いているという情報が届いたので、蘇軾の「鬱」を集めてみました。
「赤壁賦」の「鬱」が「米」なのかな?
拡大しましたが、「※」にも見えるし「米」にも見えますね。
posted by トナン at 23:33| Comment(4) | TrackBack(0) | 文字あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「欝」(第1水準)は、分かりやすいですね。髭男爵のおかげで、「爵」と整合性が取れて覚えやすくなると思うのですが、なぜ「鬱」(第2水準)を取ったのか、理解しにくいです。
余談ですが、嘉門達夫の歌に「鬱」の書き方をそのまま歌った曲があります(^^;。
Posted by Mighty at 2010年11月13日 00:17
Mightyさん、コメントありがとうございます。

当用漢字表から常用漢字表までは手書きの字体を印刷文字に取り込むという方針だったのが、新常用漢字では方針が変更されて、印刷字体は印刷字体(いわゆる康煕字典体)のままとするとされたのではないかと想像します。
Posted by 図南 at 2010年11月13日 03:54
一番上の図版に誤字発見

誤 随
正 隋
Posted by 元 at 2010年11月14日 08:47
元さん、ご指摘ありがとうございました。
Posted by 図南 at 2010年11月24日 11:35
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