「右」と「左」は書き順が違うのをご存じだろうか。
「右」は左払いを書いてから横線を書く。
「左」は横線を書いてから左払いを書く。
左の字が篆書、右の字が楷書の「右」である。
「右」という字は右手の形と「サイ」という祝詞を入れる器の会意字なのだが、右手の指にあたる部分が楷書の左払いになり、腕が横線になる。
だから左払いを先に書き、横線を後に書く。
古くは、左払いの起筆を引っかけていた。
これは、指の形のなごりなのだろう。
また、指は短く腕を長く書く。
だから「右」は、左払いが短く、横線が長い。
一方、「左」は、左手と「工」という呪具との会意字なのだが、左手の指にあたる部分が横線になり、腕が左払いになる。
だから横線を先に書き、左払いを後に書く。
また、指にあたる横線を短く、腕にあたるひだり払いを長く書く。
隷書でも同様である。
「左」は指にあたる横線に波磔はないが、「右」では腕にあたる横線に波磔をつける。
2006年05月29日
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コメントありがとうございます。
これはこのような書き順で書く場合が多い、ということで、違う書き順をただちに誤りとするものではありません。
現在の中国の教育では、右も左も同じ書き順です。
「友」は右手が2つですから、字源をもとにすれば左払いを先に書くべきですが、横線を先に書くように書き順がかわっています。
なるほど。
納得です。
しかし、奥が深そうです。
リンクをみて 興味津々
というか、日本海溝をのぞいた感じです。
深淵…。
どういう風に勉強したらこんなことわかるようになるのかと…