2011年05月06日

稲荷山鉄剣銘の「宮」


昨日、行田の「さきたま史跡の博物館」で稲荷山鉄剣銘を見てきました。

110506-2.jpg

これが鉄剣銘の「宮」です。
前から気になっていたんですが、ウカンムリを除いた部分は「呂」でしょうか、「口」が2つでしょうか。
実物を見てもよくわかりませんでした。

110506-3.jpg

博物館でいただいた「見学のしおり」の解読では「呂」になってます。
「口」と「口」をつなげる線をこんなに右の方に書くでしょうか。

110506-4.jpg

北川博邦編『日本上代 金石文字典』雄山閣出版の「宮」の項です。
稲荷山鉄剣銘の「宮」は微妙ですが、他の例はすべて「口」が2つであって「呂」ではありません。
posted by トナン at 17:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 文字あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『魏太監劉華仁墓誌銘』(正光2年3月)には、「宮」が4字ほど出てくるのですが、つなげる線は結構アチコチです。よければhttp://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db-machine/imgsrv/takuhon/type_b/html/nan0214x.html からごらん下さい。
Posted by 安岡孝一 at 2011年05月31日 10:33
安岡先生、コメントありがとうございます。
先生のご指摘のように、中国の南北朝期に「つながった宮」があるのは承知しています。
教えていただいた『魏太監劉華仁墓誌銘』は知りませんでしたけど。
上の記事で「つながった宮」がない、としたのは稲荷山古墳と同時期(日本の上代)について言ったつもりだったのですが、はっきりと書いていませんね。反省。
Posted by 大熊肇 at 2011年05月31日 15:35
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