2013年07月23日
総画数9画「勉」(人名用漢字)と総画数10画「勉」(常用漢字・教育漢字)
よく見ると1画違うこの漢字。
総画数9画の「勉」(人名用漢字)と総画数10画の「勉」(常用漢字・教育漢字)。
中国では昔も今も正字も慣用字体もほとんど(例外は敦煌漢簡)が総画数9画の「勉」。
康煕字典には総画数9画の「勉」はありますが総画数10画の「勉」は載っていません。
日本で総画数10画の「勉」が現れるのはたぶん日本の江戸期で、その後は総画数10画の「勉」の方が隆盛になるようです。
弘道軒、夏目漱石、文部省活字なども総画数10画の「勉」を書いていますが、当用漢字表は総画数9画の「勉」で、当用漢字字体表で総画数10画の「勉」が採用されました。
当用漢字字体表が発表された時点で、岩田母型製造所には総画数9画の「勉」の母型しかありませんでした。
当用漢字字体表は歴史的にどの字体が多く書かれてきたかではなく、より近い時代に書かれていた字体を採用する傾向があるようです。
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