2013年10月15日

字体変遷字典:【口】品唖員唄唆哨唇


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【品】江戸期の『大日本永代節用無尽蔵』の書き方は独特。
漱石は下の「口」2つをつなげて書く。太宰治も同じ書き方なのは驚き。
同じものが3つあるときに下の2つを点4つで書くのは一般的。
現在も「澁」の旁を「渋」と書く。かつては「森」などもそのように書いた。

【唇】書道字典には「唇」は不掲載で、かわりに「脣」が載っている。
『説文解字』(大徐本)を見ると「唇」が載っているが、解説に「驚也」とあり、「唇」は「驚く」という意味の別字だったようだ。
『陸軍幼年学校用字便覧』には〈唇ハモトおどろくノ義、今唇ト通用シテくちびるノ義トス。〉とある。
空海は「聾瞽指歸」でにくづきを「肉」の形に書いている。

  
posted by トナン at 04:37| Comment(4) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「哨」の見出し、人名用漢字は下が開く康熙字典体です。
Posted by 小駒 at 2013年10月15日 12:21
小駒さん、ご指摘ありがとうございました。
2004JISで例示字体がかわった字種ですね。
元データの表示フォントを「ヒラギノPro」から「ヒラギノPro N」に変更して対応しました。
Posted by ( ´_ゝ`) 大熊肇 at 2013年10月15日 14:03
「唄」についている「○囲み数字7」はなんだか変ですね。
Posted by 小駒 at 2013年10月17日 17:39
小駒さん。ご指摘ありがとうございます。元データを修正しました。
Posted by ( ´_ゝ`) 大熊肇 at 2013年10月17日 18:58
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