2023年08月20日

夏目漱石の文字遣い 『こころ』手書き原稿013

夏目漱石の『こころ』の手書き原稿の復刻版(岩波書店)を手に入れて、字体を検証しているところなのですが、漱石独特の文字遣いも興味深いので、気がついたものをアップします。
※仮名遣いは現代仮名遣いにします。

こころ13.jpg

「夫から」

こころ013-1.jpg

「それから」を「夫から」としている。
漱石は「それ」と書く場合と「夫」と書く場合があり統一されていない。


「迠」

こころ013-1.jpg

「迠」を「迄」の異体字として使っている。
なお、活字では二点しんにょうの字体しかないが、漱石は点を省略したり一点しんにょうにしている。
posted by トナン at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 文字あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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