2008年01月01日

「齊・斉」を「サイ」と読む例

http://tonan.seesaa.net/article/74943664.html
に書いたように、「齊・斉」は「セイ」と読む字で、「齊藤」を「サイトウ」と読むのは例外ですが、もう一つ例外があります。
第37代天皇の「齊明天皇・斉明天皇(さいめいてんのう)」です。
在位期間は655年1月3日から661年7月24日ですから、飛鳥時代は「齊・斉」を「サイ」と読んだのかもしれません。

でも、「齊明天皇・斉明天皇」の記述が、いつ書かれたものかが問題なのです。
http://tonan.seesaa.net/article/75457762.html
に書いたように江戸時代には、「齋」も「齊」も、「斉」と書かれるので、その時代の写本であれば、「齋明天皇」のつもりで「斉明天皇」と書かれている場合もありうるのです。
posted by トナン at 13:28| 埼玉 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | 文字あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 姓氏で、アンザイ(安齋)を安齊と書く例もあります。
Posted by 一見さん at 2008年01月01日 16:07
一見さん
ありがとうございます。
こういう例、けっこうあるのかもしれませんね。
Posted by トナン at 2008年01月01日 22:03
斉明天皇も含め、神武から光仁に至る漢風諡号は8世紀末に淡海三船が勅により一括に撰んだものだといわれています(『国史大辞典』「天皇」の項)。
残念ながら、「斉明天皇」という名は、飛鳥時代につけられたものではないようですよ。
Posted by 々々 at 2008年02月12日 19:22
々々さん、情報ありがとうございます。
もともと「斉明天皇」と書いて「さいめいてんのう」と読んでいたのか、元は「斎明天皇」と書いていて後に「斉明天皇」と書いたのかどっちなんでしょう?
Posted by トナン at 2008年02月13日 03:08
うちは少なくとも室町時代にはすでに「齊藤」と名乗っていたことが分かっています。江戸時代以前にも何かあったのかもしれませんね。
Posted by みみ at 2008年12月11日 13:18
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