2008年03月31日

『不折俳畫』上・序文1

haiga-1-jo-1-o.jpg

夏目漱石の直筆原稿から凸版を起こしたものだとおもわれる。

【釈文】
   不折俳画の序
 不折俳画法には●物が多かったが今度のには人物が過(成)をためている。考へると俳画の人物程妙に出来上がってるものはない。●々女に好かれないのを以て特色と心得てる顔ばかりである。グロテスクと云ふ言葉があって美と区別するが元来比グロテスクなる言葉が西洋語であるに拘はらず共趣味は決して西洋的でない。大抵は日本支那印度の美術品に限って使はれてる様に思ふ。

(●のところが読めません。どなたかご教示ください)

posted by トナン at 22:54| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 不折俳畫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして、待雪と名乗っておりますものです。問題の文章、「不折俳画の序」、全集(1995年)にて確認いたしました。

悉くの「く」。もともとの「久」に近くなっているのですね。他にも「か」が「可」だったり「に」が「爾」だったり、慣れない私には途中で放棄してしまいそうな困難さと感じます。

以下、お役に立ちましたらば幸いです。

不折俳画の序
 不折俳画法には景物が多かったが今度のには人物が過半を占めてゐる。考へると俳画の人物程妙に出来上ってるものはない。悉く女に好かれないのを以て特色と心得てる顔ばかりである。グロテスクと云ふ言葉があって美と区別するが元来此グロテスクなる言葉が西洋語であるに拘はらず其趣味は決して西洋的でない。大抵は日本支那印度の美術品に限って使はれてる様に思ふ。
Posted by 待雪 at 2008年04月04日 23:27
待雪さま、ありがとうございます。
助かりました。
続きもアップしますのでお願いします。
Posted by 大熊肇(トナン) at 2008年04月05日 02:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック