2020年05月13日

字体変遷字典:【山】岩岨岱岬峡峠

【岩】説文には「岩」は掲載されておらず、「嵒」を「山巖也」、「碞」を「磛碞也」、「巌」を「岸也」とする。正字通では「岩」を「嵒の俗字」としている。陸軍幼年学校用字便覧では「岩」などを通用字としながら「いはほトイフニハ巖ヲ用ヒテ岩ヲ用ヒズ」と注釈を入れている。文部省活字には「岩」はあるが「巖」はない。

【峠】国字。

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2020年05月11日

字体変遷字典:【山】岐岡岳岸

【岐】2020年に教育漢字の小学4年生に配当された。説文には「支+邑」の字体で邑部にあり、或体として「岐」が載っている。南北朝期以降に「咎なし点」がついた例がある。上代から平安にかけて「山」を「止」と間違えた例がある。漱石の字体の知識には驚愕する。

【岳】「嶽」と異体字。漢代の魯俊碑、南北朝期の元継墓誌は説文の古文に倣った字。五経文字では「岳」を象形、「嶽」を形声とする。康煕字典には「岳」と「嶽」が別々にあるが、「嶽」の古文としても「岳」がある。南北朝期、日本の平安時代に「岳」の「山」を「止」に誤る例が見える。「嶽」の「山」を下部に移構する異体字があった。

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2020年02月03日

字体変遷字典:【尸】尽局尿尾居屈

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【尽】「盡」の草書からできた略字だとおもわれる。「盡」には横線の数の違いによる異体字、「灬」を横線にする異体字、「灬」を省略する異体字がある。

【局】「尸+句」の異体字が「局」よりも優勢。

【尿】説文解字では「尾」部に分類されている。

【居】説文解字には3つの字体が載っている。そのうち「足」に従う字について大徐と段注は字体が異なる。段注によればこれは小徐に依るものだという。
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2020年01月05日

字体変遷字典:【小】尖尚【尢】尤就【尸】尺尻尼

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【尚】説文では「八」部、九経字様では「口」部、康煕字典では「小」部に分類されている。九経字様では「小」の点が「丷」になるものを「説文」、「ソ」になるものを「隷省」としているが、後漢の隷書に両方の形がある。康熙字典では「ハ」の形。

【尺】漢の隷書の時代までは、「尸」の左ハライが上の横線まで達しておらず、下の横線と接している。南北朝時代には、「尸」の左ハライが上の横線まで達している。漢字整理案によれば字典体では「尸」には3種あり、「刷」では左ハライが一番上の横線に接し、「尺」では左ハライが一番上の横線と二番目の横線の途中から書かれ、「屋」では上から二番めの横線と接している。標準体ではこの三種を左ハライが一番上の横線に接する「刷」の形に統一したという。康煕字典の「刷」と「屋」を参考に掲載する。

【尻】漱石は「九」ではなく「丸」を書いている。
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2019年12月31日

字体変遷字典:【寸】尉尋尊導【小】小少


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【尉】偏は「尸」+「示」ではなく、「尸」+「二」+「火」だったらしい。
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2019年10月24日

字体変遷字典:【寸】対専封射将

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【対】「對」の略字。明治時代から使われていたらしい。説文解字には偏の下部を「口」につくる字体があるが、使われた例がみつからない。

【封】説文解字では「土部」に掲載されている。
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2019年08月31日

字体変遷字典:【宀】寮寵【寸】寸寺寿

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【寺】メモ書きで「土」の横線と「寸」の横線のどちらを長くするべきか迷うことがある。「土」の横線を長くすることが多いのだが、武威漢簡、漱石、太宰には「寸」の横線を長く書いた例がある。特に漱石は「寸」の横線を長く書く。太宰は「土」の横線を長くしたり「寸」の横線を長くしたり両方である。また漱石はたびたび草書の「寺」を書く。
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2019年08月24日

字体変遷字典:【宀】寡察寧實審

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【寡】干禄字書の〈通〉が五経文字では〈石経〉に訂正されている。

【寧】当用漢字表に印刷されたのは「寧」、正誤表で訂正されたのが「寧」。「寧」は戦前からあったようだ。

【實】「実」は「實」の草書からできた字体だろう。「実」は当用漢字表の発表の時点であったし、太宰も使っている字体だから、たぶん戦前から普通に使われていたのだろう。

【寛】康煕字典の親字が点のある「寛」で、文部省活字も当用漢字表の字体も点のある「寛」。昭和24年の当用漢字字体表で点のない「寛」に改められた時点で岩田母型製造書には点のない「寛」の母型はなかった。
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2019年08月15日

字体変遷字典:【宀】寒寓富寛寝

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【寝】説文解字の部と宀部に異なる字が載っており、部の字は「病卧也」と病気で寝ること、宀部の字は「卧也」と病気ではなく寝ること。その2種類の字種の字体が混じり合って使われてきたようだ。説文解字と干禄字書・五経文字の字体が一致しない。
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2018年12月31日

字体変遷字典(【宀】客室宣宥宴家)

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【宴】「宀+晏」の異体字があり、中国の南北朝期から唐時代、我が国の奈良時代から室町時代くらいまでよく書かれていたようだ。光明皇后「杜家立成」に「醼」という異体字がある。
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2018年12月22日

字体変遷字典 (【宀】実宗宙定宕宝)

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【実】「實」の草書からできた字体だろう。当用漢字表の発表の時点であったし、太宰も使っている字体だから、たぶん戦前から普通に使われていたのだろう。

【定】五経文字では止部に掲載されている。

【宝】「寶」「寳」は異体字。大徐にあるのは「寶」だが、実例のほとんどが「寳」だが、道因法師碑は「寶」。「宝」は中国では明代に、日本では江戸期に見られる。漢字要覧では「寳」が正体になっているが、漢字整理案では標準が「寶」になっている。
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2018年09月28日

字体変遷字典(【宀】宍宋宛官宜)

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【宍】「宍」と「肉」は異体字。「ニク」が音読みで「しし」が訓読み。常用漢字表の「肉」には音読みの「ニク」しか載っていない。説文では「にくづき」の形が載っている。干禄字書では「宍」は〈俗〉、「肉」が〈正〉。「宍」は現代中国では使わない字らしい。五経文字では「肉」が部首名として掲載。九経字様では「にくづき」が部首名として掲載。康煕字典には「宍」は宀部と「肉」の古文の両方にある。肉は肉部にあり、「にくづき」も肉部にある。

【宛】下に「心」がつく異体字がある。

【官】説文では𠂤部にある。

【宜】「=vは異体字。手書きでは「=vが書かれることが多い。大徐、段注ともに篆文の他に古文が2つあるが、古文2は大徐と段注で微妙な差がある。
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2018年08月24日

字体変遷字典(宇守宅完宏)

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【宇】大徐本と段注本の籀文の字体が異なる。説文の字体を楷書にすれば「𡧃」になるはず。康煕字典では「宇」と「㝢」は別に載っている。

【守】漱石は『坊っちやん』で「守」を「御留守」で2回、「留守」で1回の計3回使っているが、すべて草書で書いている。
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2018年08月20日

字体変遷字典・改訂(100-107ページ)

アップしわすれていたpdfです。
「協」と「叶」が異体字なのがわかります。(102ページ)

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字体変遷字典・212-213(【子】子孔字存孝)

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【孔】説文では乚部にある。
【存】後漢までは縦線が1本なかったようである。草書も縦線がない字体に倣っているようだ。
【孝】説文では老部にある。説文の序文に「轉注者、建類一首、同意相受、考・老是也」(転注は、類を建つること一首、同意相い受く。考・老これなり)とある。
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