2017年08月14日

字体変遷字典:【女】娼婆婦婁媒

jitai228-229.jpg

【婦】旁の上部の「ヨ」の真ん中の横線は古代は右に出ない。

【婁】五経文字と康煕字典の字体が異なる。説文篆文と比べてみると康煕字典の字体の方が近いと思う。ほとんどの漢字は手書きでは伸ばす線は1字に1箇所に整理されるが、この字はまだ決まっていないらしい。私見では「女」の横線だけを伸ばすのがよいと思う。漢字整理案では「米」の右払いを払っている。
posted by トナン at 14:34| Comment(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月06日

字体変遷字典:【女】姪娯娠娘娩婚

「娩」が2004JISで女の8画から7画に変更になったので、「娘」の後に入れました。
jitai226-227+.jpg
【娯】漱石が不思議な字体を書いている。偏は何を書いているのだろう。行人偏か言偏か。

【娘】『教育上より見たる明治の漢字』に「嬢」の許用字として「娘」が載っている。現代中国では「娘」と「嬢」が「娘」に統合されている。「娘」は甲骨にあるが説文にない。「嬢」は説文にあるが古代の字に見えない。漱石は略しすぎ。太宰の「孃」は「口」が二つ繋がっている。

【娩】JIS2004で字体が変更された。現在は康煕字典と同じ「娩」で女の7画だ、が変更前は「娩」で女の8画。人名用漢字は「娩」であって「娩」ではない。偏を「子」とする異体字がある。
posted by トナン at 18:47| Comment(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月04日

字体変遷字典:【女】姪娯娠娘婚娼婆

jitai226-227.jpg

【娯】漱石が不思議な字体を書いている。偏は何を書いているのだろう。行人偏か言偏か。

【娘】『教育上より見たる明治の漢字』に「嬢」の許用字として「娘」が載っている。現代中国では「娘」と「嬢」が「娘」に統合されている。「娘」は甲骨にあるが説文にない。「嬢」は説文にあるが古代の字に見えない。漱石は略しすぎ。太宰の「孃」は「口」が二つ繋がっている。
posted by トナン at 15:01| Comment(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年07月10日

字体変遷字典 【女】姻姥姦姿姫

jitai224-225.jpg

【姻】文部省活字では旁の「因」の中の「大」の右払いを払っているが、四角で囲まれた空間の中では止めるべきだとおもう。康煕字典に倣ったのだろうか。当用漢字表や当用漢字字体表は止めている。「因」の中の「大」は開脚して「土」になり頭をすくめて「工」になり右側が省略されて「コ」になる。

【姦】「姦」「姧」「奸」が異体字なのか異なる字種なのか難しいところだ。殷代には「姦」と「奸」があり、説文にも「姦」と「奸」が別に掲載されていて「姧」は見えない。「姧」が出現するのは南北朝期のようだが、二玄社『新書源』では敬史君碑の「姧」は「奸」の異体字として掲載されている。五経文字には「姦」の〈訛〉つまり俗字として「姧」が載っており、「奸」は別に載っている。平安から江戸時代には「姦」の意味で「姧」を使っている。康煕字典には「姦」「姧」「奸」が別々に載っている。現代中国では「奸」を使う。
posted by トナン at 19:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

字体変遷字典 【女】姓妬妹娃姶威


jitai222-223.jpg

【妬】説文篆文は「女+戸」。睡虎地秦簡や馬王堆は「女+石」。干禄字書では「妬」が正字体で「妒」が通字体。五経文字も「妬」をとり「妒者非」としている。康煕字典には「妬」と「妒」の両方があり同字。陸軍幼年学校用字便覧も「妬」と「妒」を同字としている。説文篆文の字体が誤っているのかもしれない。馬王堆1は「石」と「女」が上下の位置関係になった移構の文字。
posted by トナン at 16:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月05日

字体変遷字典218-219:【女】妊妨妙妖姐委姑


jitai218-219.jpg

jitai218-219.pdf

【妊】「姙」という異体字がありそれを顔真卿が「多宝塔碑」で書いている。「明治の漢字」では「娠」の〈許容〉の異体字に「妊」をあげている。その通りなら「妊娠」を「妊妊」と書いてもよいことになる。
【妙】説文篆文では「玅」の字体。弘道軒四号と三号では字体が異なる。
【妖】説文篆文では旁にくさかんむりのようなものがある。
【委】漢代以降、左右に伸ばすのは「女」の横線で、「禾」の右ハライは止める。
posted by トナン at 18:39| Comment(3) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月16日

字体変遷字典:【女】如妃妄妓妥

jitai216-217.jpg

jitai216-217.pdf

【妃】旁は説文では「己」、五経文字も「己」、康煕字典は「已」、文部省活字は「己」、当用漢字表は「已」、当用漢字字体表は「己」。手書きでは「己」、「已」、「巳」はあやふやになる。

【妓】中国には旁を「多」とする異体字があり、説文にも載っている。手書きでは咎なし点が付くことがある。
posted by トナン at 02:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月22日

字体変遷字典:【大】奮【女】女奴好


jitai214-215.jpg

jitai214-215.pdf

【奮】下部の「田」を「臼」または臼の略字の「旧」にする異体字があり、干禄字書では下部を「臼」とする字を〈俗〉としている。日本では下部を「旧」とする字が書かれ、漱石も書いている。



〈参考にしている主な字典〉

posted by トナン at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年10月10日

字体変遷字典:【大】奏套奥奨奪


jitai212-2135.jpg
jitai212-213.pdf

【奥】説文篆文の字形を楷書にすれば「奧」の方が近いとおもうのだが、五経文字では「奥」。中国でも日本でも書かれていた字体は「奥」。「奧」は康煕字典、文部省活字、当用漢字表。太宰治が「奥」を書いているのが興味深い。
【奨】中国から日本の平安時代まで下部を「廾」にしている。江戸期以降は下部を「大」にしている。康煕字典は「奬」を「大」の部首に「獎」を「犬」の部首に載せている。説文篆文に従えば「獎」のはずだが文部省活字も当用漢字表も「奬」。
【奪】下部を「集」にする異体字があり、干禄字書では〈俗〉とするが平安以降の日本では書かれることが多く、漱石も書いている(2016.10.12訂正)。



〈参考にしている主な字典〉


posted by トナン at 16:23| Comment(3) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月19日

字体変遷字典:【大】奇奈奉奔契


jitai210-211.jpg

jitai210-211.pdf

〈図版改定〉2016.09.26

jitai210-211+.jpg

jitai210-211+.pdf

【奈】康煕字典に「同柰」とある。説文篆文には「奈」は見えず「木」部に「柰」が、「示」部に「祟」がある。



〈参考にしている主な字典〉


posted by トナン at 01:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月01日

字体変遷字典:【大】夫央失夷奄


208-209jitai.jpg
208-209jitai.pdf

【失】楚簡に異体字がある。草書は鄭固碑や楊淮表記の字体をくずしたものか。当用漢字表に使われた活字は左払いが欠損している。



〈参考にしている主な字典〉



posted by トナン at 03:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月27日

〈陰刻の拓本の文字を黒地白抜きに〉字体変遷字典:【夕】夢【大】大太天

206-207jitai.jpg
206-207jitai.pdf

陰刻の拓本の文字を黒地白抜きにしてみました。
この方がいいですかねえ?

【夢】干禄字書の〈俗〉と〈正〉は字体の違いというよりも、筆遣いと筆順の違いだけのように見える。康煕字典では「夢」と「梦」は俗字として別の部首に出ている。「梦」の使用例は少ないが、漱石は一貫して「梦」を書いている。現代中国は「梦」を採用している。集字聖教序の字体は行書と草書のどちらにするか迷う。
【大】泰山刻石の字体は説文篆文と異なり、説文籀文に近い。泰山刻石が小篆とすれば説文篆文は大篆か。
【太】元は「太」は「泰」の古文だという。
【天】泰山刻石と説文篆文の字体が異なる。



〈参考にしている主な字典〉

posted by トナン at 04:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月18日

字体変遷字典:【夕】夙多夜

204-205jitai.jpg

204-205jitai.pdf



〈参考にしている主な字典〉



posted by トナン at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月11日

字体変遷字典:【士】壷【夂】変【夊】夏【夕】夕外


202-203jitai.jpg
202-203jitai.pdf

【壷】陸軍幼年学校用字便覧では「壺」と同字とする。漱石の字は冠より上が一画少なく下が一画多い。陸軍幼年学校用字便覧には「壺ノ下ハ亞ニ非ズ。」とある。
【変】秦の睡虎地秦簡も漢代の文字も下部は「又」。説文篆文の字体が誤りなのではないだろうか



〈参考にしている主な字典〉

posted by トナン at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月08日

字体変遷字典:【士】壱声売


200-201jitai.jpg
200-201jitai.pdf

【壱】「壹」の草書からできた字だとおもわれる。

【声】康煕字典の「声」の説明に「聲の俗字」とある。陸軍幼年学校用字便覧に「聲」と「声」について「實ハ別字」とある。正字体を習ったはずの年代の太宰治が「声」を書いている。

〈使用している字書類〉


posted by トナン at 15:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月03日

字体変遷字典:【土】壁壕【士】士壬壮


jitai198-199.jpg

【壕】『陸軍幼年学校用字便覧』に正体が「濠」、通用字が「壕」とある。
【士】漢代までは「士」と「土」の字体が一定していない。日本上代から平安も「士」と「土」の字体が一定していない。また、日本上代から平安には「士」に点のついた字体がある。
【壬】「工」や「王」と字体が衝突する。
【壮】干禄字書では旁が「土」だが五経文字では「士」。



posted by トナン at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 字体変遷字典(大熊肇試作) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月31日

字体変遷字典:【土】墳壊墾壌壇


jitai196-197.jpg

【壊】説文籀文に似た字体の異字種がある。


カテゴリ
新着記事
<< 2017年08月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
過去ログ
記事検索
 
プロフィール
名前:大熊肇
性別:男
職業:出版デザイナー
ウェブサイトURL:http://www.tonan.jp/
メール:hajime(アットマーク)tonan.jp
8歳でお習字を、14歳で写真を、18歳で篆刻をはじめる。
波瀾万丈の日々を送った後、印刷文字に興味を持つ。
桑沢デザイン研究所リビングデザイン研究科グラフィックデザインコース修了。
in.jpg
お気に入りリンク
フォント 無料
HNG 漢字字体規範データベース
筆文字オーダーサービス
デジタル・アーカイブ・ジャパン
ヘンなモノ
筆文字実験室別館
康熙字典網上版
繁体字→簡体字変換
中国語翻訳:エキサイト翻訳
漢字検索
説文解字―中國哲學書電子化計劃
新旧漢字仮名変換:まるやるま君
軽子坂上ル
なんでやねんDTP
デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
Mac OS Xの文字コード問題に関するメモ
ぽっけのなかのもじづくり
日本語練習中
DTPの勉強部屋
亮月製作所
フォント 無料
築地電子活版
文字・組版・印刷moji
字游工房
Type Project
東亜文字処理 ライン・ラボ
小形克宏の「文字の海、ビットの舟」
漢字表一覧(青空文庫)
朗文堂
計算機によるかな書道の世界
SCREEN|千都フォントライブラリー|ホーム
墨運堂
往来物倶楽部
ことばと文字にかかわるおぼえがき
もじのなまえ
千字寄席
樹花舎
落語協会
MusicProz.com
街でみかけた書体
干禄字書文化十四年版(福井大学蔵)
dafont.com
Design Font
重刊許氏説文解字五音韻譜十二卷
《説文解字注》 許慎撰 段玉裁注
和文フォント大図鑑
往来者倶楽部
ほら貝:文字コード
池田証寿のページ
漢字情報研究センター
独立行政法人 科学技術振興機構
やたがらすナビ―古典文学(国文学・中国文学・中国哲学)ポータルサイト―
日本漢文の世界
Web漢文大系
文字の旅人
府川充男 「聚珍録」 検索
小林章のドイツ日記
ここにも Futura
万葉集と古代の巻物
製品ロゴなどに使われているおなじみのフォント集
江戸文字資料;印と文字見本集
大修館書店:漢字文化資料館
中西印刷活版ミニ博物館
正字体漢字表
最近のコメント
最近のトラックバック