
『キチンと身につけたい人のための デザインの総復習。』
佐々木剛士、 岩井ますみ、大熊肇=共著(MdN)
全5章のうち「[第3章]文字の総復習」を担当させていただきました。
2014年3月25日発売です。
増税前にどうぞ。
書体デザインの業界で不思議なのは、文字のデザインをかりにそのまま盗用しても、名前さえ違っていればいちおう法律的には問題ない、ということです。名前は商標登録できるけど、字の形はできないと。(ドイツには書体デザインの登録制度があります)
フーツラという書体はバウハウスの影響を受けたデザインで、ドイツをイメージさせるといわれています。ユダヤ系の人たちが公用文書にフーツラを使うことがないのは、やはり1920年代の後半に生まれたこの書体が、ファシズムの時代を連想させてしまうからのようです。
『組版原論』はそもそも『聚珍録』の「販促用パンフレットとして急遽制作されたものにすぎなかった」という。ところが販促すべき『聚珍録』が大幅に遅延したために、『組版原論』は一人歩きしてしまった。のだという。
莫迦な編輯者や無智なデザイナーと仕事をするくらいなら昼寝をしていた方がよいという例文があるが、文字通り僕は「無智なデザイナー」だったのだ。この例文に反発する人もかなりいただろう。それもあってかこの本は「現象」にまでなった。当時、ネットで知り合った同業者と待ち合わせて「文字と組版を考える会」に行ったのだが、顔を知らない。そうしたら待ち合わせの相手が「じゃあ目印に『組版原論』を持ってます」って……そんな風だった。
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